COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン) 2010年3月号 Review

R+(レビュープラス)から今月号も献本いただきました。「COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン) 2010年3月号」が届きましたので、レビューしたいと思います。



今月号は、堤未果氏責任編集によりオバマ大統領就任から1年ということで、貧困大国(アメリカ)の真実と言うテーマで、アメリカの現状、抱える問題などについて大変中身の濃いレポートとなっている。



堤未果氏のインタビューにあるように、アメリカと日本で同じように起こった政権交代「チェンジ」は終わりではなくスタート地点だと言うこと。

「貧困大国」は海の向こうの話ではなく、日本にとっての合わせ鏡として考え、そこから学ばなければならない。


「貧困大国アメリカの真実」

  • 豊かな国であるはずのアメリカで食料配給券(フードスタンプ)の受給者が1日2万人のペースで増えている。

  • アメリカには日本のように国民皆保険制度にあたるものもなく、4,700万人の無保険者、また保険に加入していても民間保険には規制が緩いことから不測の事態が起きたときに何の助けにならないという医療保険問題。

    ハーバード大学が2005年に全米1700強の破産事例の調査によれば、破産の約半数は医療費問題に起因。さらには破産者の3/4は医療保険加入者という現実。

  • 大学の授業料の高騰、8.5%もの高金利の学資ローン。学生は卒業後には多額のローン返済に苦しめられている。

  • 営利企業が支配する刑務所ビジネス、「保護観察」という名のもとで貧困層から搾取し続けるビジネス


アメリカはソコまで病んでいたのか。というのが率直な感想。ただ、アメリカは偉大なる先輩で常に日本のお手本であったことは確か。堤未果氏のいうように、注意深く政治を見守り学ばなければならない。



他には「世界が見たNIPPON」世界各国の記者の目で見たニッポンの現状のレポートがなかなか面白い。



COURRiER Japon(クーリエ・ジャポン)は、毎号必ず考えさせられるレポートが掲載されとても楽しい。



今月号も、間違いなくお薦めできます。

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